2026年2月27日金曜日

誰も笑っていない大阪

今、本当に大阪市を歩いていて、ふと気づく。

あれ、誰も笑っていない。

難波の駅前も、心斎橋のアーケードも、
人は多い。観光客もいる。店も開いている。
でも、顔が動いていない。

無表情のままスマホを見て、
無言のまま改札を抜け、
無音のままエスカレーターに乗る。

笑い声が、ほとんど聞こえない。

大阪って、こんな街やったやろか。

昔は、知らん人同士でもちょっとした会話があった。
レジで一言、居酒屋で一言、
エレベーターの中でも軽い冗談が飛んだ。

今は、空気が硬い。
みんな何かを警戒しているような、
余計なことは言わないと決めているような。

観光客は写真を撮っているけれど、
地元の人は足早に通り過ぎる。
立ち止まらない。目を合わせない。

活気はあるのに、熱がない。
人は多いのに、温度が低い。

それが、少し気持ち悪い。

怒っているわけでもない。
悲しんでいるわけでもない。
ただ、笑っていない。

大阪の強みは、笑いで空気をゆるめることやったはずだ。
しんどさも、不満も、最後はネタにする。

でも今は、ネタにする前に飲み込んでいる感じがする。
声に出さず、表情に出さず、
心の奥にしまっている。

街が大人になったのか。
それとも疲れているのか。

夜の帰り道、ふと周りを見渡して、
やっぱり誰も笑っていない気がして、
少しだけぞわっとした。

大阪は、こんなに静かな街やったやろか。

それとも、笑っていないのは、
街ではなく、私のほうなのだろうか。

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