カウンターに座ると、目の前には揚げたての串カツたち。
今日はちょっと人生相談でもしようか、という気分だ。
「最近、なんかうまくいかへんねん。」
そう小声でつぶやきながら、牛串をソースにくぐらせる。
もちろん返事はない。ないけれど、衣がサクッと音を立てた瞬間、なぜか励まされた気がする。
エビ串はちょっと背伸びしたい日の自分みたいだし、
レンコンは妙に現実的で、「地に足つけや」と言ってくる感じがする。
二度漬け禁止のソースは、人生のルールみたいなものかもしれない。
やり直しはきかへんで、と静かに主張している。
それでも、串カツは優しい。
失敗しても、落ち込んでも、とりあえず揚げてくれる。
油の中で一度ぐらぐらしてから、きつね色になって出てくる。
ああ、人間もこうやって揚げ直せたらええのにな、と少し思う。
最後に紅しょうがの串をかじりながら、今日の相談は終了。
答えは出ていないけれど、お腹は満たされた。
たぶん人生もそんなもんや。
串カツと私の人生相談は、今日もソースの香りとともに、ゆるく幕を閉じる。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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