2026年3月2日月曜日

エスカレーターは右、心は左

大阪に来てまず驚くのは、エスカレーターの立ち位置だ。
右に立つ。左は空ける。
東京と逆。
最初は軽く混乱する。

うっかり左に立とうものなら、
後ろから無言の圧を感じる。
誰も怒っていない。
でも「そっちちゃうで?」の空気は確かにある。

そんな私は、まだ少しぎこちない。
右に立ちながら、心の中では確認する。
「今日は合ってるよな?」と。

でも面白いのは、
ルールはきっちりしているのに、
人の心はやわらかいところ。
道を聞けば、だいたい最後にひと言ついてくる。
「このまままっすぐ行って、ほな右やな。」
なぜかちょっとあったかい。

エスカレーターは右。
でも心は左寄り。
合理的なのに、人情が濃い。
せっかちなのに、世話焼き。
このバランス、クセになる。

商店街では知らない人同士が普通にしゃべる。
スーパーのレジでも軽いツッコミが飛ぶ。
日常にボケと会話が混ざっている。
油断していると、つい笑ってしまう。

最初は戸惑っていたけれど、
今では右に立つのもだいぶ板についてきた。
たまに間違えても、
きっと誰かが笑いながら教えてくれる。

エスカレーターは右。
でも心は自由。
そんな大阪が、なんやかんやで好きだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿