大阪に来てまず驚くのは、エスカレーターの立ち位置だ。
右に立つ。左は空ける。
東京と逆。
最初は軽く混乱する。
うっかり左に立とうものなら、
後ろから無言の圧を感じる。
誰も怒っていない。
でも「そっちちゃうで?」の空気は確かにある。
そんな私は、まだ少しぎこちない。
右に立ちながら、心の中では確認する。
「今日は合ってるよな?」と。
でも面白いのは、
ルールはきっちりしているのに、
人の心はやわらかいところ。
道を聞けば、だいたい最後にひと言ついてくる。
「このまままっすぐ行って、ほな右やな。」
なぜかちょっとあったかい。
エスカレーターは右。
でも心は左寄り。
合理的なのに、人情が濃い。
せっかちなのに、世話焼き。
このバランス、クセになる。
商店街では知らない人同士が普通にしゃべる。
スーパーのレジでも軽いツッコミが飛ぶ。
日常にボケと会話が混ざっている。
油断していると、つい笑ってしまう。
最初は戸惑っていたけれど、
今では右に立つのもだいぶ板についてきた。
たまに間違えても、
きっと誰かが笑いながら教えてくれる。
エスカレーターは右。
でも心は自由。
そんな大阪が、なんやかんやで好きだ。
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