橋を渡るだけで、
少し空気が変わる場所があります。
大正区へ向かう橋も、
そんな場所のひとつです。
川を越える前と、
川を越えたあとで、
景色が少しだけ違って見えます。
大きなビルが並ぶ大阪の中心部とは、
また違う時間が流れているような気がします。
橋の上に立つと、
川の広さが見えます。
車が走り、
自転車が通り、
風が少し強く吹いて、
町の音が少し遠くなります。
水面には空の色が映っていて、
その向こうに、
大正区の町並みが見えてきます。
大正区には、
どこか港町のような空気があります。
川と工場と住宅地が近くにあり、
生活のにおいと、
働く町のにおいが混ざっているように感じます。
派手な観光地とは違うけれど、
大阪らしい強さがあります。
飾らない感じ。
昔からそこにあるものが、
今もそのまま息をしている感じ。
橋を渡るころ、
そんな町の気配が少しずつ近づいてきます。
大正区といえば、
沖縄の文化を感じる場所としても知られています。
飲食店の看板や、
通りの雰囲気の中に、
大阪の中にあるもうひとつの風景が見えることがあります。
大阪はひとつの顔だけではない。
梅田や難波のような大きな町もあれば、
大正区のように、
川の向こうで静かに続いてきた町もあります。
橋を渡るというのは、
ただ移動しているだけではないのかもしれません。
知らない町へ入っていく合図のようでもあり、
少し昔の大阪へ近づいていく入口のようでもあります。
川沿いの風景を見ながら、
この町にもたくさんの人の暮らしがあって、
毎日同じように朝が来て、
夜が来ているのだと思います。
観光地として有名な場所ばかりが、
大阪の魅力ではありません。
橋を渡る途中に見える景色や、
何気ない住宅街の道や、
古い店の看板や、
川から吹いてくる風の中にも、
大阪らしさはあります。
大正区の橋を渡るころ、
町が少しだけ静かに見えました。
でもその静けさの中には、
長く続いてきた生活の重みがあります。
にぎやかな大阪もいいけれど、
こういう大阪も悪くない。
橋の向こうにある町を見ながら、
そんなことをぼんやり思いました。
大阪は、
歩く場所を少し変えるだけで、
まったく違う表情を見せてくれます。
大正区の橋を渡るころ、
またひとつ、
大阪の奥行きを見たような気がしました。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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のぞいてみてください
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