今里筋を歩いていると、
大阪の街は派手な場所だけでできているわけではないなと思う。
観光地のように、
大きな看板が並んでいるわけでもない。
けれど、道沿いには店があり、
信号があり、
自転車が通り、
バスが走り、
誰かの生活がそのまま流れている。
今里筋という名前は、
どこかまっすぐで、
少し地味で、
でも大阪らしい響きがある。
歩いていると、
昔からあるような建物と、
新しくなった店が並んでいる。
全部がきれいに整っているわけではない。
でも、そこがいい。
大阪の街は、
少し雑で、
少し近くて、
少し人の気配が濃い。
今里筋を歩いていると、
電車の駅前とは違う時間が流れているように感じる。
急いでいる人もいる。
ゆっくり歩いている人もいる。
買い物袋を持った人、
自転車で通りすぎる人、
店の前で少し立ち止まる人。
特別な景色ではないのに、
なぜか見てしまう。
大阪には、
こういう道がたくさんある。
有名ではないけれど、
そこを歩く人にとっては、
毎日の中にある大事な道。
今里筋も、
そんな道のひとつなのだと思う。
車の音がして、
信号が変わって、
店の明かりが見えて、
空の色が少しずつ変わっていく。
その中を歩いていると、
大阪の街は、
にぎやかさだけではなく、
生活の積み重ねでできているのだと感じる。
今里筋を歩きながら、
何か大きな発見をしたわけではない。
けれど、
なんとなく大阪を見たような気がした。
観光地ではなく、
誰かが普通に暮らしている大阪。
その普通の景色の中に、
妙に落ち着くものがある。
また何気なく、
この道を歩く日があるかもしれない。
そのときもきっと、
今里筋はいつものように、
大阪の生活を運び続けているのだと思う。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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